- 小児歯科
- 2018-7-12
歯の生え変わる時期に注意すること
お子さまの歯が生え変わる時の注意点
乳歯から永久歯に生え変わる時期に注意して頂きたいこととして、下記のことがあります。
- ちゃんと乳歯が脱落してから永久歯が生えてきているか。
- 左右ともだいたい同時期に生え変わりが起こっているか。
また、生えたての永久歯の表面はまだ石灰化がしっかりしておらず、虫歯になりやすいことも十分認識しておく必要があります。
ちゃんと乳歯が脱落してから永久歯が生えてきているか
1つ目に関しては、乳歯が残ったまま永久歯の萌出が進むと、乳歯がジャマして本来あるべき位置に永久歯が萌出できません。必要に応じて乳歯の抜去を行う可能性があります。
左右ともだいたい同時期に生え変わりが起こっているか
2つ目に関しては、永久歯への生え変わりは多少の左右差があってもだいたい近い時期に生じます。しかし、永久歯の先天欠如を認める場合、もしくはあごの骨の中で永久歯が他の歯の根っこに引っかかっている場合は、乳歯がずっと残ったままになることが多いです。
永久歯の生え変わりがほとんど生じているのに、1か所だけ乳歯がずっと残っててグラグラしている様子もないということがあれば、一度レントゲン撮影を行い、永久歯の状況を確認する必要があります。
生えたての歯がむし歯になりやすいこと
特に注意が必要なのが6歳臼歯です。子どもも歯の奥に生えてくる6歳臼歯は、咬む力も強く歯並びの中心となるとても大事な歯です。萌出途中では、歯ぐきが半分かぶり、歯ブラシを当てにくく、汚れがたまりやすいです。また、歯の溝が深く、生えたての歯は弱いため、虫歯になりやすい状態です。しっかり仕上げ磨きを行い、歯科医院ではシーラントやフッ素塗布といった予防処置をうけることが大事です。
この記事を書いた人
ノリ歯科クリニック
副院長 久保 亜希子
兵庫県出身。大阪大学歯学部卒。大阪大学大学院にて矯正治療を専門的に学び博士号を取得。(歯学博士:矯正歯科学専攻)宮崎県内の歯科医院にて矯正医として様々な症例を経験。宮崎市清武町のノリ歯科クリニックの副院長・矯正医として子どもから大人まで幅広い矯正治療をサポートしている。